アパートに入居して数日たったある日、「ピンポン！」と誰かがやってきました。
外部から誰かがやってきた場合は必ず１階のコンシェルジェから連絡が入るので、
同じアパートの友人かしら？と 思いつつ「どなたですか？」と尋ねると、
「窓拭きです。」とのお答え。
ここですぐにドアを開けてはいけないわ、などと警戒しつつよくよく聞いてみると、
ビルの管理会社からの派遣で来ている窓拭きさんでした。
そういえば、私はメンテナンスもそこそこの状態のお部屋に無理矢理入居したのでした。
ペンキを塗り直してすぐくらいに入居したので、確かに窓は掃除されていない状態でした。
契約書にはテナントは自分で窓を拭いてはいけません。とありましたので、
こんな汚れた状態で１年過すのかー、と思っていたのでした。
（高層アパートなので危険防止のためなんでしょうかね。）
あらー、やっぱり窓はきれいにしてくれるのね。よかった。と、思いつつも、
そこはおばさん、締まり屋ですから、「無料ですか？」と念には念を入れて確認して、
何分くらいかかるのかなど聞いた上でようやく入ってもらいました。
いえね、だってNYは危険な町だというじゃないですか。
早々簡単には部屋に知らない人をいれられませんものね。
このアパートは24時間のドアマンもいて、コンシェルジェもいて
不審者は入れないようになっているので、かなり安全なようですが、
用心にこしたことはありませんよね。
後日知人にこの話をした際には、アパートの管理オフィスに電話で確認するからちょっと待って、
とまでやってもいいんだよ、とアドバイスをいただきました。
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普段はこの位↑しか |
ま、とりあえず、おばさんの知恵でこの場はクリヤーしたって感じでしょうか。
で、この窓拭きさん、２０ｃｍくらいしか窓が開かないようについているアームを
ポンとはずして、 窓をグーンと大きく開けると、 彼はそこにひょいと飛び乗って、
身を乗り出して、外側を拭き始めました。！！！
ひえええっっ！！！
ここは32階なんですよー！
命綱なんてもちろんなしよ。
見ているだけで冷や汗が出てきそうな光景でした。
いえ、見ていられませんでした。
そして、彼は私の部屋の５枚ある大きな窓をものの１０分そこそこで
きれいにしていってくれました。
「１ケ所２重ガラスの内側が汚れているから管理会社に換えてもらうよう
言ったらいいよ。」
そう言ってくれましたが、とんでもない、こんな肝の冷えることは１回で十分。
少々窓が汚くったって気にしなーい！
I don't care.ですよー。
「ありがとう、でも気にしないからいいわ。それより、あなたが窓を拭いていてくれる間、
見ていられなかったわ、、、。」
そう言うと、彼は笑って去って行きました。
後で、エレベーターでまた見かけたので、何軒もまわっていたんでしょうね。
命知らずな人だわ、、、。
あーーー！こわかっったー！！