◆　 江戸城散策　◆

07/06/2008

王子の高校の『父母の会』では毎学期何かしら研修会という名の企画があります。
今年は私がその研修委員のお手伝いをしている関係で、7月第１週目の土曜日に江戸城散策という研修会に参加してきました。

江戸城って・・・今はタイムリーなことにＮＨＫの大河ドラマが『篤姫』。
みなさん興味が倍増なのか、思った以上の参加者が集まって、大人数でゾロゾロと江戸城址を歩いてきました。

王子の通っているのは大学の附属高校なので、今回の研修会は大学の教授による解説付き江戸城散策です。
先生は今回江戸城を案内するにあたって、篤姫の輿入れコースである渋谷〜江戸城間を事前に歩いて調査したり、
参加する父兄に配布する資料を作ってくれたり、と、とても熱心にご協力してくださいました。

さて、学校に集合した後、いざ！江戸城へ。

九段下から武道館へ行く場所、田安門から入って行きます。
（武道館に行くのも田安門を通って行くのねー。知らなかったわー。）

武道館を横目に見ながら公園をすすんでいくと北拮橋門に到着。
洞爺湖サミットが目前ということで入場前にセキュリティチェックあり。

私は今回初めて江戸城なるところを歩いたので全く知らなかったのですが、
ここって普通の公園みたいな感じで誰でも歩ける場所なのねー。
普段はセキュリティチェックなんてないらしいですよ。

江戸城って聞いてもピンとこなかったけれど、そうよね、江戸時代の中心地なはず。
そうそう、大奥なんてーのもここだわね。
御鈴廊下を上様が御渡り遊ばして｢上様のおなーりー。」ってなるのよね。

江戸城は度重なる火事に関東大震災に、空襲に、と幾度も建物が被害にあって
今ではほとんどその姿形をとどめていないんですね。
｢殿中でござる！」の松の廊下にしたって今では木々の生い茂った公園の一部です。

いろんな場所で先生にお話を伺う度に
「あー、はい、はい。ここがそうなのか。でも、何にも残ってないのね・・・。」とびっくり。
地方にはまだまだお城が残っているというのに江戸城がここまで無くなっちゃてるって・・・
なにがしかのニオイも感じないではない・・・かな？実は謎が隠されてたりする？

わはは。
これだから歴史って面白い。
時空を超えたミステリーよね。

はい、脱線しました。
後は当日歩いた順にチャッチャとお写真をご紹介します。

　
看板の示す通りこちらは東京国立近代美術館工芸館。
もともとは近衛師団司令部庁舎だったそうです。
とっても雰囲気のある建物よね。

工芸館のすぐ近くにあるこちらの銅像。
北白川宮能久親王というお方。

特に取りざたするほどのものではないのですが
強い陽射しが入り込んでいる写真になっているのでご紹介。

銅像よりも光を見てって感じ？
あはは。

まーそれにしても、雨の心配をしていたのが
嘘のような晴天に恵まれまして
上の工芸館の写真でもわかるように、
日傘に帽子に飲み物に・・・と
お日様対策の必要な日でした。

父兄のさらにその上のお父様、
生徒からするとおじいちゃまらしき方も
参加してくださっていたのですが、
帰った後おうちでダウンしてないかしら？と
心配になるほどの暑さと陽射しでした。

こちらは書陵部。

先生の資料によれば明治17年（1884年）に
宮内省図書寮として始まったそうな。

こちらは桃華楽堂という音楽堂。

香淳皇后（昭和天皇の奥様）のご還暦を記念して
旧江戸城の天守閣跡の横に建てられたそうです。
左に少し移っているのが天守閣の石垣です。

香淳皇后のお印が桃だったことから桃華楽堂って
名前がつけられているんですって。

そして、天守閣。

？？？って思うでしょ。
そうなんです。
天守閣そのものは焼失してしまってないんです。
今私たちが見ることの出来るのはこの天守閣の基礎部分だけ。
かつてはこの上に立派な天守閣が建っていたんですねー。

二代将軍秀忠の代に完成しましたが、三代将軍家光の時代に改修され
外観５層、内部６階で、地上からの高さは５８メートル
当時日本一立派な天守閣だったそうです。

火事で何度も焼かれているので写真左の方の石は黒く煤けて
結構痛みも激しいんですって。

石造りの上の部分まで行くことができるようになっていて
先生に連れられて私たちもゾロゾロと上ったのですが、その時
英語を話す若者が下からダダッと走って来たかと思うと
「何にもない！」と下から続いて来ている友達に叫んで
そのまま走り去って行きました。

ーNothing!（何にもない！）
ーSerious?（まっじー？）
ーSerious, trust me. Nothing!（マジ、ホントだって。何もない！）

そりゃー、そうだよね。
何かあると思うよね。
思わず説明してあげたくなっちゃいました。

こちらは富士見櫓。

先生の資料によれば、江戸城には多くの櫓が建てられていて
延べ32棟にも及ぶらしいのですが、現存するのはこの富士見櫓だけだそうです。

名歴の大火で天守閣が焼失してしまった後は天守閣として代用されていたとか。

将軍様はここから隅田川の花火を眺めていたそうですよ。

そうか、そんな昔から花火もやっていたってことねー。

こちらは百人番所。

本丸と二の丸へ通じる要所である大手三之門を警備する番所だそうです。
鉄砲百人組が警備を担当したことからこの名前になっているそうな。

ここには威厳を示すために鉄砲２５挺と弓２５張が
飾り付けられていたんですって。

風情のある昔ながらの建物の背景には近代的なビルが建築中。
なんとも時の流れを感じさせる１枚ではありませんか？

ここを過ぎると右手には大手町が。
本日は大手門で解散。
みなさん大手町から地下鉄で家路につくというわけです。

最後に大手門付近の休憩所に咲いていたあじさいを。

１時半に学校を出発して解散が５時近く？
汗をかきカキ本当によく歩きました。

みなさん、お疲れさまでした。