11/07/2003
「あら、かわいい店員さん・・・」
あんパンのおいしい駅前のパン屋さん。
青い体操服に、黄色いエプロン姿。
あどけなさの残る赤い頬の中学生が、
店員のお姉さんに教えてもらいながら、レジを打っています。
人差し指一本で「さん・・ぜろ・・ろく・・」と一生懸命。
見ているこちらも、思わず息を止めて見守ってしまいました。
やっと打ち終え、
「ふう〜っ」と大きく深呼吸。
目が合って、思わずにっこり。
「がんばってね」と代金を渡す私に、
恥じらいながら、小さな声で
「ありがとうございました」と答えてくれました。
兵庫県では、あの阪神大震災以降、
中学二年生を対象に「トライやるウイーク」という体験学習を行っています。
地域の事業所、保育園、幼稚園、
デイサービスを行っている福祉施設、消防署からスーパーマーケットまで。
様々な場所で、それぞれの仕事をお手伝いして社会参加する試みです。
たった一週間という短い期間ですが、
二、三人から、多くても五、六人のグループに別れ、
それぞれの場所に通って働くのです。
私の子供はまだ小学生です。
中学生の子供たちは、
どうしても、「よその子」という意識がぬけませんでした。
でも、「トライやるウイーク」の名札をつけている子供たちを見かけると、
つい声をかけたくなります。
スーパーのかごを一生懸命運ぶ、ちょっとつっぱったやんちゃそうな男の子。
いつもなら避けて通ってしまいそうですが、
こういう時は、自然に「がんばって」と声をかけたくなります。
自分の子も、よその子も、
大きなお兄ちゃんも、小さな赤ちゃんも、
みんな同じ。
かわいい子供たち。
トライやるウイークは、私にとっても、
知らない子供たちとのふれあいにトライする一週間になりそうです。