10/10/2003
黄色く色づき始めた銀杏並木を見ると、食べたくなる・・。
栗のお菓子の代表選手、
モンブランの季節がやってきました。
「そんなのいつでも食べれるじゃない？」と言われればそれまで。
今どき、ケーキ屋さんどころか、
スーパーの生菓子売り場にも１年中並べられているお菓子です。
イチゴののったショートケーキの次にポピュラーなケーキかも。
でも、だからこそ、私はこの季節にこだわりたいと思うのです。
水羊羹は、
夏の縁側で、うっすら汗をかきながら、
冷たくいれた玉露とともに、ほんの一切れ。
モンブランは、
庭の草木が色づき始めたころ、午後の柔らかな日差しの中で、
濃く入れた紅茶と一緒に、こっくりと。
ささやかでも、季節を楽しみたい。
私にとっては、贅沢なひとときです。
最近の主流は、栗の渋皮ごとクリームにした茶色の本格派タイプですが、
実は、あの黄色いタイプも大好き。
安っぽいといわれようが、子供っぽいと笑われようが、
無性に食べたくなって、つい買ってしまいます。
近所のパン屋さんのショーケースに、
オムレットやレモンケーキと一緒に並んでいたあのケーキ。
表が金、裏が銀色のホイルに包まれた、黄色いマロンクリームの山を、
少しずつ削ってゆく楽しみ。
「クリスマスケーキも、モンブランのがあったらいいのに・・」
そんなこと言って、困らせたこともあったなあと、
祖母は未だに憶えています。
私のモンブラン好きは、幼いころからちょっと有名でした。
御影セセシオンのモンブランは、
マロンクリームの下に、薄くダクワーズが。
口の中でほろほろと溶けてしまうダグワーズと、濃厚なマロンクリームのなめらかさは、
絶妙の食感です。
北野イグレッグプリュスのは、何とブルーベリーが中にかくれんぼ。
意外な組み合わせですが、ブルーベリーの酸味が、よく合うのです。脱帽。
芦屋アンリシャルパンティエは、洋酒を利かした「金」と、栗本来の甘みを生かした「銀」の２種類。
ケーキ屋さんの数だけ、モンブランがあります。
神戸のモンブランは、今が花盛り。
秋の恵みを、今年も心ゆくまで味わいましょう。
体重計は、納戸の隅にしばらくサヨナラして・・。