10/18/2003
急に冷たい北風が吹き出した十月の月曜日、
小学校の給食試食会に行ってきました。
一時もじっとしていない末娘のこともあって、
参加するかどうか迷っていたのですが、
近所のお友達から「一緒に行こうよ」と誘われて、
思い切って行ってみることにしました。
場所は南校舎の四階。
修学旅行に行ってお留守の六年生の教室です。
参加したのは三十人ほどのお母さん。
エプロンとお箸持参です。
机を四つずつ向かい合わせに並べて、かわいいテーブルをつくりました。
最初は栄養士さんのお話。
「給食のおばちゃん」のイメージとは程遠い、若くてかわいい栄養士さんです。
給食時間の子供たちの様子を撮ったビデオを見ながら、
学校給食の栄養量は、児童が一日に必要とする量の三分の一ではないこと、
家庭の食事で不足しがちなカルシウム、ビタミン類については、
一日の必要量の五十パーセント以上摂るように考えられているとのことなど、
色んなお話を伺いました。
お友達とみんなで食べれば、
知らず知らずのうちにおいしく食べていることでしょう。
親としてはとてもありがたいことです。
「配膳も自分たちでします。最初のうちは、教室の床に『どうぞ』してしまう分も多いのですけど」
ビデオでは、ぶかぶかの白衣を着て一生懸命牛乳を運ぶ子や、
自分の嫌いなおかずをそっとなべに返す子など、
ほほえましい子供たちの様子が。
お箸の持ち方もまだ危なげですが、みんなとても嬉しそうです。
私にも覚えがあります。一番大好きな給食の時間なのです。
場所を変え、今度は北校舎一階の給食室を見学です。
額に汗を浮かべ、大きなしゃもじでおなべをかき混ぜている調理士さん。
毎日七百人以上のお昼を五人で賄っていらっしゃるとのこと。
「作っているときはもちろんですが、作り終えたあとも異物が混入しないように気をつかっています」
窓はもちろん、パンを保管する棚も、
給食時間の直前まで鍵をかけてある徹底ぶり。
重いものを持ったり、
無理な姿勢を続けたりすることが多いため、
腰を痛める方も多いとか。
お仕事とはいえ頭が下がる思いです。
子供たちが喜んで、
おいしくて、
栄養のバランスもよくて・・。
そんな献立を考えるのは、大変なことでしょう。
母親になってから食べる給食は、
何も考えないで食べていた子供の頃とは、
また違った味わいでした。
スープ煮をおかわりして、
きれいに平らげた末娘と一緒に、
心をこめて言いました。
「ゴチソーサマ デシタ」