07/18/2003
今朝、車で出かけたときのこと。
信号が、また赤に変わりました。
走り出して５分もしないのに、今日はどの信号にもつかまってしまいます。
「ついてない・・」。
ため息をつきながら何気なく歩道を見ると、鮮やかな空色がぱあっと目に飛び込んできました。
保育園児の帽子です。
いくつもいくつも重なって、まるで歩道をうめつくす花のよう。
遠足でしょうか。
わいわい揺れながら、３,４歳の子供たちが２０人ほど、２列に並んで立っています。
あまりのにぎやかさと可愛さにしばらく見とれていると、
その中の一人がこちらに気づいたのか、ハズカシそうに手を振ってくれました。
白いＴシャツに半ズボンの男の子。
胸の前で小さく「バイバイ」
私もつられて運転席から「バイバイ」
男の子の顔がぱっと明るくなり、今度は声を出して頭の上で「バイバーイ」
私も口まねしながら大きく「バイバーイ」
すると、それを見ていた横の女の子がまた「バイバイ」
今度は私の向かいに停まっていた車の窓から、４つの手が出て「バイバイ」
その横の子も、そのまた横も・・
そのうち、子供たちがみんなそろって手を振りだすと、
バス停で日傘をさしていた女の人も、
自転車で通りかかったおじいさんも、
犬の散歩をしていた人も、
にっこり笑って手を振りかえします。
一人の男の子から始まったバイバイは、
あっちにも、こっちにもみるみるうちに広がって、大きなバイバイの輪になりました。
赤信号のほんの１,２分。
さっきまでのイライラも、どこかへ飛んでいってしまいました。